みなさん、さようなら 昭和の団地世代におすすめの映画です

投稿者:

主人公の悟は小学生のときに起きたとある事件が原因で、生まれ育った団地から一歩も出ないで一生暮らしていくと決意します。

舞台は昭和の団地

まず、高度成長期の昭和の象徴とも言える団地を舞台にした、というより団地こそ描きたかったのじゃないかというくらいの書き込みが良いです。当時のTVニュース映像で団地を紹介しているのですが、白黒映像と「まるでヨーロッパの街並みのような~」というナレーションが郷愁を誘います。

ストーリーは、主人公の1980年代の小学生の頃から30代までを描いているため、団地がどんどん廃れていきます。そのリアルな感じを体験できるだけでも観る価値があります。

団地にひきこもり

悟は団地から出られないので当然不登校なのです。団地に住む同級生たちはそんな悟に対し、温かく、若干同情された態度で接します。当然ですが同級生たちは外の世界で成長し、団地から引越していきます。それでも悟は団地内にこもり、護身のために空手の練習をしています。

その姿が物珍しいTVレポーターにインタビューされますが、多少小ばかにされたような映像になっていて、いわゆる痛い人に見えてすごいかわいそうです。おまけに隣に住んでいる同級生の女の子とは恋愛関係のような違うような関係だったのですが、彼女は外の世界でどんどん成長して団地を出てしまいます。

その後も辛うじて団地内の商店街で就職したりと、究極とも言える閉鎖空間で割合ちゃんと生活していきます。

手に汗握るクライマックス

冗談ではなく、ここまでドキドキしながらアクションシーンを観たのは久しぶりでした。ストーリーの終盤、団地内で仲良くなった女の子を助けるために悪者3人組と戦うことになるのですが、ここで負けたら洒落にならないぞ、というシーンになっても一向に勝てそうなムードにならないのです。

それぐらい弱そうな悟くんが「大山(倍達)さん、俺に力を貸してください!」と叫んでも、まだ心配な感じなのですが、すごい強いのです!延々とトレーニングを積んでいた悟は本当に強くなっていたのです。あまりの意外さに泣きました。

映画はその構築された世界観にはまれるかどうかだな、と思いますが、同感してくださる方はぜひご覧ください。